● 網膜静脈閉塞症とはどのような病気ですか?

網膜の静脈が詰まって出血とむくみが生じる病気です。網膜の中心部にかかると視力が低下します。

● どのようなタイプがありますか?

2つのタイプがあります。

1.網膜静脈分枝閉塞症(写真左)
静脈と動脈が交差する所で静脈の分枝が閉塞するタイプで、範囲と部位によって障害の程度はさまざまです。閉塞・出血が中心窩(上図)に及ぶと視力が低下します。

2.網膜中心静脈閉塞症(写真右)
視神経の中で静脈の本幹が閉塞するタイプです。完全に閉塞すると視力低下が著しく、治療も難しくなります。

● どういう人がこの病気になりやすいのですか?

高血圧、動脈硬化、糖尿病、自己免疫異常などの全身性炎症疾患のある方がなりやすいといえます。

● 診断はどのように行うのですか?

まず視力検査を行い、次に片目ずつ格子模様(下図)を見て歪みや暗点(見えない場所)を感じるかどうか調べます。最後に散瞳剤を点眼して眼底検査をします。実際に静脈の閉塞がある場合は、さらに網膜の断層像を撮る検査と造影剤を用いた蛍光眼底造影を行います。その結果を総合して診断し、治療方針を検討します。

● 生活習慣と関係がありますか?

はい。この病気は「目の脳卒中」です。血圧と体重のコントロール、糖尿病がある方は血糖のコントロールが重要です。タバコはぜひ止めてください。

● 治療はどのように行うのですか?

ステロイド注入、抗VEGF療法、レーザー光凝固、硝子体手術などを行います。

視力低下が軽く、閉塞の範囲が狭い場合は、自然回復を期待できます。視力低下、閉塞ともに中程度以上の場合は薬物を用い、経過をみながらレーザーを追加します。これらの治療で十分な視力回復が得られない場合には硝子体手術を検討します。虎の門病院眼科ではすべての方法に対応しています。

● 治療すればよく見えるようになるのですか?

多くの方で視力が改善しますが、その程度は病状によって大きく異なります。一度詰まった血管を再び通すことはできません。二次的に生じた浮腫を減らすこと、時間がたって生じる合併症を防止することが治療の目的になります。。一般的には、急激に視力が低下したもの(閉塞、出血が中心窩に及ぶもの)は視力が改善しにくい傾向にあります。