● 網膜前膜とはどのような病気ですか?

網膜の表面に薄い膜が張る病気です。黄斑前膜とも呼ばれます。膜が厚くなって収縮すると網膜に皺をつくります。
 
● どのような症状が出るのでしょうか?

初期は無症状です。次第に、なんとなく見づらい、ピントが合わない、などの症状が出始め、進行すると歪みを感じるようになります。

● 原因は何ですか?

加齢によって変性した硝子体が網膜に付着すること、網膜内部の細胞が表面にはみ出ることが膜の原因と考えられています。目のケガ、網膜剥離の手術、他の網膜の病気で生じることもあります。

● 診断はどのようにするのですか?

まず視力検査を行います。次に格子模様(下図)を片目ずつ見て歪みを感じるかどうか調べます。最後に散瞳剤を点眼して眼底検査をします。黄斑に異常がある場合は網膜の断層像を撮ります。むくみのある場合には造影剤を用いた蛍光眼底造影を行います。その結果を総合して診断し、治療方針を検討します。

● 治療はどのようにするのですか?

膜を薬で取ることはできません。手術によって膜を剥ぎ取ります。膜の下にある網膜の表面(内境界膜)まで剥ぐこともあります。

● いつ手術を受けるのがよいのですか?

多くの場合、膜は徐々に厚くなり網膜にシワを作ります。症状としては歪みが強くなり、最終的には視力が0.1- 0.2まで低下します。一般的には矯正視力が0.6-0.7くらいに低下した時点で手術をお勧めしています。矯正視力が0.1まで低下してから手術を受けても効果は期待できません。

● 手術をすればよく見えるようになるのですか?

大部分の方で視力が改善しますが、その程度は病状によって大きく異なります。歪みの感覚も軽くなりますが、完全に無くなる訳ではありません。一般的に、発症してから時間の経ったもの、網膜静脈閉塞症やぶどう膜炎に合併して生じたものは治りにくいと言えます。